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07.23.07:08 切支丹ガール【動画付き】 |
どうもトイレに入ると10分以上出てこないKYAN-DOGです。
今回、とある企画主様からの依頼で絵を描かせていただきました。
最終的には本として販売するそうです。
切支丹ガールというコンセプトのもと、江戸時代の和洋折衷な少女を描きました。
企画主様 : amakusa46
実をいうとこれ・・・
↓続き
コンセプトとしては
いまの熊本、天草、島原の乱を
モデルにしているそうです。
天草四郎が有名ですね。
いやあ依頼受けたときは結構
アイデアひねるのに苦労しました。
まずキリスト教および
西洋絵画についてすこし勉強。
そしてそこに自分なりの解釈を
織り交ぜて描いていきました。
こういう依頼の絵の場合、
まず依頼者にコンセプトを見せねばならず、
ある程度のゴールまで見据えて
ラフも描かないといけないので
難しかった・・・。
今回は勉強させてもらいました。
製作動画
切支丹ガール 1/2
切支丹ガール 2/2
以下、絵の解説&駄文です
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一、まず背景について。
後ろに飾られている絵は
もともとは仏画です。
千手観音が描かれていました。
それを隠れキリシタンが
左右一対の腕をのこし、
顔と下半身および下半分の
背景をガシガシと消しました。
その上から筆で稚拙なタッチで
キリストの顔と体を描き込んでいます。
隠れキリシタンは政府からの
圧制、生活苦から仏教ではなく
キリスト教に救いを求めました。
でも当時、江戸時代は仏教信仰のみが
許され、キリスト教は禁止されていました。
農民は仏教を離れ、キリスト教に改宗。
洗礼までうけたと言います。
彼らは表向きは仏教徒を演じ、
ひっそりとキリストを崇拝していたのです。
もちろんキリストの偶像なんて
政府に見つかったら厳しい処罰が
待っていました。
本物のキリスト画は所持できない。
考えた農民たちは自分たちでそれを
作ることに決めます。
比較的村の中でも絵心のある者に頼み、
この絵を完成させたのです。
とまあ、これは架空の設定ですが
当時の隠れキリシタンたちはそんな気持ちで
暮らしていたんじゃないかなぁと思い、
仏教との決別⇒キリストへの改宗という
ストーリーを表現したくて描きました。
二、女の子について。
彼女は隠れキリシタンを護る戦士です。
彼女は頭に西洋の甲を被っています。
頭にはキリストがゴルゴダの丘で処刑された
ときに被らされていた茨とバラが。
茨だけでなく、バラの花を描いた理由は
隠れキリシタンたちが圧制に苦しむ中、
彼女という希望をもっていた。
そんな意味で希望⇒バラの花を
描きました。
彼女は大きな鋏を持っています。
これで幕府の犬どもから農民を護っていた・・・
そんな設定です。
三、床に転がる兜について。
これはまんま、幕府の人たちの置き土産です。
グロな絵にはしたくなかったので、モノだけです。
とういうのも、ここでも隠れキリシタンたちの
日本文化からの離脱を表現したかったんです。
床に無造作に転げ落ちる日本の工芸品、
その上に立つ和洋折衷な少女。
着物を着てますが、彼女は西洋人のハーフです。
強く青い瞳でこちらを睨んでいます。
表情は悩みましたが、すこし微笑をたたえる
顔にしました。
理由は特にないす(笑)
四、光輪について。
イコン画やキリストの宗教画には、聖者には
頭の後ろに光の輪が描かれています。
当初は聖者やキリストのみだったらしいですが、
(旧約聖書、新約聖書でちょっと違う)
そのうち時代のニーズに合わせ、キリストを
産んだとされるマリアにも光輪が描かれるように
なったとのことです。
個人的な感想なんですが、仏教の光輪と
どこか似ているところがあるなぁ、と感じます。
遠く離れた西洋と東洋、なにか繋がりが
あったのかもしれません。
五、金色の煙について。
古来の日本絵画に出てくる雲や煙。
こういうのボク描くのが結構好きなんですが、
今回はその煙の形をあえて天使の羽に
してみました。
六、最後に、少女の足元の箱から覗く顔について。
ちょっとホラーっぽくなってますが、
この人物は、見る人にお任せします。
彼女に護られている農民なのか、
それとも日本で転生したキリスト本人なのか・・・
いやあ、こんな感じで無駄に知識つけてから
描くのも楽しいね!
さりげに天使Ver.の西島高平君も描かせて
もらっちゃいました。
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以上、駄文っしたー。
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